状況
中学 3 年生の女の子。夏休み明けの模試で、志望校の合格ラインより偏差値 5 ほど下という結果が出ました。ご本人は志望校を変えたくないという強い希望を持っており、家族も応援したいという気持ちでしたが、残り 6 ヶ月という時間の中で何ができるのか、方針が定まらず不安が募っていたそうです。
家庭で試したこと
最初は塾の授業を増やし、家庭でも過去問を解く時間を長く取りました。しかしお子様は疲弊し、模試の点数もむしろ下がってしまいました。次に「暗記系を優先」と方針を絞りましたが、暗記だけでは応用問題に対応できず、思うように得点が伸びませんでした。入試直前期は「時間を増やす」「範囲を絞る」の両方に流れがちですが、単独ではどちらも効きにくい——これが多くの観察から見えてきたパターンです。
転換点
転換点は、「模試の結果を科目・単元別に分解し、"あと 5 点で取れる問題" を洗い出したこと」でした。全体を底上げしようとするのではなく、"あと少しで正解できていた問題" に絞って復習する方針に切り替えたそうです。具体的には、模試の答案を見直し、ケアレスミス、あと一歩の思考不足、まったく手が出ない問題の 3 種類に分類。前者 2 つに時間を集中させ、まったく手が出ない問題は思い切って捨てる判断もしました。同時に、生活面では就寝時刻を 22 時半に固定し、朝型のリズムを維持しました。
結果と学び
12 月の模試で偏差値が 3、1 月の模試でさらに 2 上がり、無事に第一志望校に合格されたそうです。直前期の学習は「全部やる」より「取れる問題を確実に取る」ことが効きます。伸びしろは、実は "あと一歩の問題" の中にあります。国立教育政策研究所の調査でも、入試直前期の学力向上は "戦略の絞り込み" と "生活リズム" の両輪で決まると指摘されています。