小学校 5・6 年で「外国語」が正式教科化されたことで、中学英語の学習スタート時のハードルは少し下がりました。しかし「中学英語が本格的に難しくなる」と多くの生徒が感じるのは、文法構造を意識的に操作する必要が出てくるからです。
ここでは、中学 3 年間で生徒がつまずきやすい 5 つの代表的な単元を、つまずきの原因と家庭での補強の仕方とセットで紹介します。
1. be 動詞と一般動詞の混在 (中 1 後半)
「I am play tennis.」のような誤りは、be 動詞と一般動詞のどちらを使うべきかが整理されていないために起きます。原因は「文に動詞は 1 つだけ入れる」というルールが、新しい文型を習うたびに上書きされず曖昧になってしまうことです。
家庭での補強法は、新しい文型を習うたびに「これは be 動詞文、これは一般動詞文」と分類しなおすこと。短い文をたくさん書き、その文に丸を 1 つだけ動詞につけさせる練習が効果的です。
2. 三人称単数現在の -s (中 1 後半)
「He play tennis.」と書いてしまう三単現の s 抜けは、英語学習者全員が一度は通る道です。日本語に「動詞の人称変化」がないため、「文の主語が何かを意識して動詞の形を変える」という発想自体が新しいのが原因です。
対策としては、主語を 6 種類(I, you, he/she/it, we, you, they)で並べて、動詞の形がどう変わるかを表で繰り返し書き出す練習がおすすめです。
3. 過去形と過去分詞の区別 (中 2〜中 3)
「go - went - gone」「see - saw - seen」のように、不規則動詞は活用が 3 つあります。中 2 で「過去形」(I went) を学んだ直後に、中 3 で「過去分詞」(I have gone) を扱うので、「went と gone のどちらを使うか」を判断するのが難しくなります。
補強のコツは、不規則動詞活用表を「机のそばに貼っておく」こと。覚えようとしなくても、毎日目にしているだけで自然と頭に残ります。宿題やドリルで「現在完了形」と「過去形」を混ぜて解ける教材を選ぶと、判断力の練習も同時にできます。
4. 関係代名詞 (中 3)
関係代名詞は「文が長くなる + 修飾の順序が日本語と逆」という 2 重の難しさがあります。「the book that I read yesterday」は、日本語に直すと「昨日読んだ本」と語順が完全に逆転します。
対策は、英語の語順のまま意味を取る「前から訳す」練習。「the book / that I read / yesterday」と区切って、「本 / 私が読んだ / 昨日」と前から順に意味を当てていく方法は、長文読解にもそのまま生きます。
5. 現在完了形の用法 (中 3)
現在完了 (have + 過去分詞) は「経験・継続・完了」の 3 つの用法をどう見分けるかでつまずきます。同じ「I have lived here for 10 years.」も、副詞句 (for 10 years) を見ないと過去形 (I lived here 10 years ago.) と混同します。
副詞句のヒント (since / for / ever / never / just / already / yet) を一覧にして、「この副詞があったら現在完了」と紐づける練習が定着への近道です。
家庭での補強の共通原則
- 「文型ごとに丸 1 つ」など、構造を視覚化する習慣をつける
- 不規則動詞活用表は「覚えに行く」より「目に入れ続ける」
- 長文は前から区切って意味を取る練習を週に数回
- 迷ったら「主語と動詞」を最初に確認する
中学英語のつまずきは、いずれも「気付かないと放置されがちな小さなルール」が積み重なって生じます。ミスの傾向を「主語の見落とし」「時制の混同」など言語化して自分で整理しておくと、テスト直前の見直しでも同じ間違いを避けられるようになります。
中学英語のスタート地点でつまずかないためには、小学生のうちに音と綴りを結びつけておくのが有効です。具体的な家庭でのやり方は 小学英語の入り口 — フォニックスと音読 にまとめています。中学の定期テストで英語をどう対策するかは 中学の定期テスト対策 — 3 週間前からの逆算 が参考になります。